秀逸な指令の排尿システム|膀胱は風船?脳とのチームプレー!

オシッコの基本

膀胱って風船と同じなんだよ

膀胱は筋肉でできているけど、風船みたいにめっちゃ伸び縮みするんです。オシッコのスグ後はしぼんだ風船、たくさん尿が溜まっているときは膨らんだ風船。

膀胱を縮める筋肉とオシッコを我慢する筋肉のシーソーゲーム

イラスト出典:illustAC/koeriさん

排尿筋(膀胱をしぼる筋肉)と、尿道括約筋(オシッコを止める筋肉)

この2つがバランスよく働いていることで「出す or がまん」ができる

どちらかがONのとき、もう片方はOFF

指令はやっぱり脳なんだ

オシッコの「センサー」は膀胱にある!

膀胱におしっこがたまってくると、膀胱の壁が伸びます。

すると、「そろそろいっぱいだよ〜」という信号(感覚)が、神経を通って脊髄→脳へ送られます。

「まだ出さないでね!」と命令するのは脳

イラスト出典:illustAC/へなちょこなすびさん

脳の中の「前頭葉(ぜんとうよう)」や「大脳皮質(だいのうひしつ)」が、その信号をキャッチ。

「トイレじゃないから今はガマンしてね!」と判断すると、

  • 膀胱:ゆるめる
  • 尿道の筋肉:ギュッと縮める

尿道の出口をキュッと締めるように命令します。

「今トイレだよ!」と判断すると、排尿スタート

イラスト出典:illustAC/pichikoroさん

トイレに入って安心すると、脳は「今こそ出してOK!」と判断。

その指令がまた脊髄を通って膀胱と尿道の筋肉へ。まるで「オープン!」とドアを開けるみたいに!

  • 膀胱:ギュッと縮める
  • 尿道の筋肉:ゆるめる

脊髄も重要なハブ!

イラスト出典:illustAC/gontyanさん

実は、脊髄(特に仙髄=せんずい)は、脳からの指令を伝える中継センター

脊髄に障害があると、脳の命令がうまく伝わらず、勝手に出てしまったり、出せなかったりします。

あれ?さっきオシッコしたくなったのに落ち着いた。尿意の波

健康な大人の膀胱容量は250~300mlで、だいたい150mlくらいたまると最初の尿意を感じます。でも、そこまで急がなくてもやり過ごせますよね。そのうちにいったん尿意を感じなくなる、そしてまた少し尿意を感じて…、最終的に我慢できない尿意となります。時間の経過は、その日の体調、服薬内容、水分摂取量など、ひとによって違います。

でもやっぱり緊張するとしたくなる心とオシッコの関係

緊張すると、人の体は「戦うか逃げるか」のストレス反応モード(交感神経優位)になります。ふつう排尿はリラックス時=副交感神経が働くときに起こります。緊張や不安で自律神経が乱れると、膀胱やそのまわりの筋肉に影響します。
そのせいで、まだ尿がたまっていなくても「膀胱が刺激されたような感じ」になり、尿意を感じてしまうことがあります。

「またトイレ行きたくなったらどうしよう」という不安が、さらに尿意を引き起こすことがあります。


また、古代の人間や動物が敵に遭遇したとき、「体を軽くするために排泄する」という本能的な反応がありました。


これが現代にも残っていて、極度の緊張(舞台前、試験前、発表前など)に排尿欲求や実際の排尿が起こることがあるんです。

アイキャッチイラスト出典:illustAC/林みそさん

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