結婚や出産で一度現場を離れていたけど、再就職を考えている看護師さんへ

クリニック、病院、介護施設、訪問看護…看護師の働き方にはさまざまな選択肢がありますが、子どもが小さいうちは「急な発熱」「学校行事」「夜勤ができない」など悩みも多く、どこに就職すべきか迷いますよね。
結論、子どもが小さい頃の再就職は中規模以上の「病院」がおススメです。
私自身、転勤族の夫と結婚し、子育てをしながら退職・再就職を繰り返してきました。
その経験から、子どもが小さいうちの再就職先としては 中規模以上の「病院」 がもっとも安心できると実感しています。
この記事では、各職場の特徴や急な休みの取りやすさを比較しながら、再就職先を選ぶポイントを紹介します。
子育てもキャリアも両立したいママナースの参考になれば嬉しいです。
子育て中の再就職でよくある悩み

小さな子どもがいると、看護師として働く上で「急な発熱」「学校行事」「夜勤ができない」といった制約がつきものです。
「働きたい気持ちはあるけれど、急な休みが取れない職場だと迷惑をかけてしまうのでは…」と不安になりますよね。
そんな時こそ、職場ごとの特徴を知っておくことが大切です。
職場ごとの特徴と急な「休みやすさ」の比較
メリット | デメリット | 休みの取りやすさ | |
クリニック | ・夜勤がない ・お盆や年末年始はまとまった休みがある | ・土曜日に仕事がある ・夜遅くまで営業 ・すべてが院長の一声 | 少人数なので取りづらい |
介護施設 | 採用されやすい | ・入居者の急変時は病院に付き添う ・看護師判断が必要 | 人員が少ないのでカバーしてもらいづらい |
訪問看護 | ・利用者と関りが深い ・土日休めることが多い | ・終末期を扱う場合は夜の訪問もある | 一人で訪問するため代替しにくい |
病院 | ・教育体制が確立しているのでブランクがあっても安心 | ・夜勤(日勤のみ・時短があるところも) ・忙しい | スタッフが多くチームでフォロー |
クリニック

私の体験では「経営第一!待遇は二の次」という方針のクリニックもあり、働きやすさに大きな差を感じました。
アットホームで家庭的な雰囲気で医師とスタッフの距離も近く、定時で帰れることが多いところと、中にはとても混んでいるクリニックもあり、定時退社は稀だったところもありました。
※私は院長や奥様を持ち上げておく雰囲気があまり好きではありませんでした。

院長
- お盆休み⁉どこも行かないし休まないで診療するよ
- 今年の年末はいつまで開けようかな~…ん~30日の午前中まで診療しようっかなぁ

- 夏休みの子どもたちとどっか行こうと思ってたのに…クリニックが休みじゃないと休みづらいなぁ。
- えええー、マジかぁ…掃除や正月の準備ゆっくりできないやーん。
いちばん困ったのはやはり子どもが熱を出したり急なお休みが欲しいときや災害や警報が出て、学校や幼稚園が急な休みになった時です。
どちらも子どもたちだけ家に置いておくわけにはいかないですよね。
ブランクがある方は「まずはクリニックで体慣らししよう」って思う方もいるかもしれませんが、やめておいた方がいいでしょう。
急な休みが本当に取りづらいし、取った翌日は肩身が狭い感じ(思い過ごしかもしれませんが)。
でも、年末年始やお盆に、しっかり休診とするクリニックもあるので、そこは確認が必要です。
介護施設(特養・老健など)

介護施設では医療行為よりも生活支援が中心で、介護福祉士さんがメインメンバーで入居者さんの日常生活を支えています。
利用者さんと長期的に関わることができ、信頼関係を築きやすい。
一方で看護師は医療的な視点から入居者さんを見守る役割があります。
日々の健康観察やバイタルチェックのほか、薬の管理、与薬、点滴、吸引、胃瘻の管理。
異常の早期発見も看護師の腕にかかっています。
介護士のケアに医療的な視点を加えたり、急変時の指示だしも必要になります。
いちばん大変だなぁと感じたことは、発熱や意識低下など急変時に病院に付き添うこと。
たいていの病院は混んでいて待たされ、午前中に受診して、戻るのは夕方に…なんてことも普通です。
入院になるか、一緒に連れて帰るか、検査や診察が一通り終了するまでわかりません。
ご家族がすぐ病院に来てくれたらある程度で家族に任せて職場に戻ることもできますが、家族が遠方にいる方はそうもいきません。
バタバタしておらず、穏やかな雰囲気で働けますが、看護師の要員も少ないので、急な休みにはシビアな印象です。

訪問看護

近年、国による「地域包括ケアシステム」の構築により、注目度が高まっている訪問看護です。
個人で訪問看護ステーションを立ち上げることも可能で、国も「病院から在宅へ」のシフトを推進しているため、今後ますます需要が高まる分野。
- 日勤中心(9:00〜17:00くらいが多い)
- 土日休みの事業所も多いが、24時間対応のステーションはオンコールあり
- 利用者の生活に寄り添うため、「その人らしい生活の支援」というやりがいを感じやすい
ただし、訪問は基本的に一人で行うため、ブランクのある方には不安を感じやすい働き方かもしれません。
また、多くの事業所は少人数体制のため、急な休みが取りにくいというデメリットもあります。
病院

病院と言っても60床から、500床以上と規模は様々。
公立病院などは夜勤必須のところもありましたが、民間であれば日勤のみ、土日休み、なども探せばけっこう見つかります。
ただし、ここで、絶対に確認してほしいことがあります。
①同族経営か?
②それとも雇われ院長か?
この2つにより、病院の雰囲気が全然違います。
実際、同族経営の病院は、設備にしろ、待遇にしろクリニックと同じ、院長の一声です。
しかし、「病院」とつくところはたいていスタッフが複数確保されているので、急な休みでも、わりと取りやすいと感じました。
私自身、子どもが小さい頃で病院に勤めていた時は「発熱で急に呼び出された」時も柔軟に休めました。
病院に再就職するときのポイント

- シフトの柔軟さ「時短勤務」「日勤のみ」は可能か
- 子育て世代が多い病院を探す
- ママナースが働きやすい職場文化
- 託児所・病児保育ふくめ、保育支援制度があるか
- ブランク研修や教育制度が整っているか
転職サイトを活用するコツ

転職サイトに登録すると、求人検索だけでなく「非公開求人」や「条件交渉」を代わりにしてもらえます。
子育て中のママ看護師は、自分一人で探すよりも効率的に希望の職場に出会いやすいですよ。
私が夫の転勤の度に使った転職サイトは「マイナビナース」「Kangoroo」「レバウェル看護師」です。
自力で探すより、こちらの要望を伝えると、それにマッチした職場を探してくれます。
希望が100点満点かなうところはなかなか難しいです。
折り合いをつけられる点を自分の中で明確にしておきましょう。
まとめ

子育て中の再就職先を選ぶなら、スタッフ数が多く急な休みに対応できる「病院」がおすすめです。
クリニック・介護施設・訪問看護にも魅力はありますが、子どもが小さい時期には休みやすさを重視したほうが安心です。
まずは転職サイトに登録して、条件に合う病院を探してみてくださいね。


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