「オシッコって、なんで黄色いんだろう?」ふと気になったこと、ありませんか?
オシッコが黄色いのは、血液由来の成分が体内で代謝されて、最終的に尿に排出される色素が関係しているからなんです。
オシッコの色には、体の中の水分量や代謝の状態が反映されています。
つまり、ちょっとした色や匂いの変化でも、体のサインをキャッチできるんです。
この記事では、現役ナースのぴぃ子が
- 尿が黄色くなる理由
- 匂いや泡立ちの原因
- 色で分かる体調サイン
をイラスト付きで分かりやすく解説します。

オシッコってなんで黄色いの?

オシッコが黄色く作られる過程をイラストで解説します
①古くなって壊れたヘモグロビンからビリルビンができます。

②赤血球が壊れてできたビリルビンは、肝臓で処理されて胆汁の中に排出されます

③胆汁と一緒にウロビリンが腸に出ると、腸内細菌の働きでウロビリノーゲンという物質になります。

④腸でできたウロビリノーゲンの一部は、再び血液に吸収されて 肝臓を経て全身を回るようになります。

⑤血液中のウロビリノーゲンが腎臓でろ過されると、酸化されて ウロビリンに変化して尿に混ざり、尿が黄色く見えるようになるんです。
ウロビリやビリルビン、「ビリビリ」とややこしいネーミングですね(^^;
簡単に言うと、血液由来の成分から作られるから、黄色いって覚えておきましょう。
- ビタミン剤を摂取した場合、蛍光色・オレンジに傾く
- 食事の内容や薬によっては赤く見える場合も
- 多量に水分を取りすぎると透明に近い
- 茶色~赤:肝臓・オシッコの通り道・筋肉の細胞が溶け出る病気(横紋筋融解症)など
- クリーム色や白っぽい:膿が混ざっている感染の可能性。リン脂質、タンパク質混入、乳び尿(リンパ性尿)などの稀なケースも
- 透明:ホルモンの異常(尿崩症)・糖尿病のサインかも
オシッコって一日にどのくらい出るの?

飲んだ水分量や、汗などによって大きく変わりますが、成人では1000ml~2000ml程度が正常です。
よほど暑く汗を多量にかかない限り、食事からの摂取できる分も含め、基礎代謝・不感蒸泄に使われる水分をさしひくと「飲んだ量がオシッコの量になる」と言われています。
普通に食事や水分摂取をしているのに、1日400ml以下、2500ml以上なら病院で相談する必要があります。
オシッコの匂い気になる?

泌尿器科ではオシッコの匂いを気にして受診する方も少なくないようですが、オシッコの悪臭が何かの病気のサインという事は稀です。
オシッコは95%以上が水分で、ほかにアンモニア、尿素、揮発性硫化合物、アミン類など。
そのアンモニアが悪臭を放つ原因であり、生理的なものなので、ほとんど心配ありません。
ニンニクやアスパラガスを食べた後に独特な匂いを感じることもあります。
甘い匂いや、腐敗臭がするときは受診を。

オシッコの泡立ちは?

オシッコが勢いよく出たとき、空気と混ざり物理的に泡立ちます。
また、汗をかき身体の水分が不足し尿が濃くなった時も泡立ちやすいやすく、トイレ掃除の後の残留洗剤・界面活性剤が影響している場合もあります。
だいたいは、自然に起こるもので心配はいりません(^^)
でも、消えない泡が長く続く時は、腎臓の病気などが隠れている場合があるので、受診を。

尿が茶色くなったら脱水のサイン

暑い日、たくさん汗をかいたあと、など脱水が疑われる環境にいたときに濃い黄色や茶色い尿がでたら、脱水のサイン!
すぐに水分補給をして、身体を休めてください。
特に濃い茶色や赤っぽくなったら極度の脱水かもしれないので、腹痛、吐き気・嘔吐、頭痛など症状が伴う時は受診しましょう。
また、茶色い尿が続く時は、肝疾患・閉塞性黄疸・筋肉ラシーク融解症(横紋筋融解症)など重篤な原因もあるため、受診を。
まとめ
オシッコの色や匂い、泡立ちは、日常のちょっとした変化で簡単にチェックできる体からのメッセージです。
たいていは一時的なもので心配ありませんが、
- 濃い茶色や赤い尿が続く
- 甘い匂いがする
- 泡がなかなか消えない
こんなときは、早めに泌尿器科を受診しましょう。
オシッコの色や泡のほかにも「夜間、オシッコに起きる回数が多い」などの症状が気になる方は「困った【夜間頻尿】|病院に行く前にできること」も参考にしてください。
この情報は医療専門家の診断に代わるものではありません。体調が気になる方は専門医にご相談ください。
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